西穂高岳の頂へ!!(アタック編)

9/15
山小屋の朝は早い。
ガサガサッ ガサガサッ
周りが慌ただしく動き出す。

AM3:30

予定より少し目が覚めた。
冷んやりと冷え込んだ靴紐を編み上げて
軽く準備体操。

予報は晴れ。

しかし山荘前でもかなりの強風で

おそらく気温も一桁台。

帰りの時間も考えると遅くてもアタックチャンスはAM7:30位までだろう。

ヘッドライトのスイッチを入れて

AM4:00

いよいよ出発!!

まずは昨日歩いた丸山まで体を温めながら進んでいく。



丸山を超えたあたりから うっすらと空が明るくなってきた。


独標手前までは一気に距離を縮める。

そして

独標手前で夜が明けた。


ここから先は険しさが一気に増し

この岩の塊=独標を三点確保でよじ登る。



AM4:45 独標を難なくクリア。


次に目指すはあの三角のてっぺん《ピラミッドピーク》だ!!


西穂に訪れる多くの人はここ独標から引き返していくという。

ここから先はスパッと切れ落ちたナイフリッジ 大小合わせて12峰(ピーク)が

乱立する要注意エリアとなる。

まずは

独標からほぼ崖に近い急斜面の下りからのスタートとなる。

さすがにかなりの高度感であるが気合を入れ直し無事クリア。

ここから両サイド切れ落ちた薄べったいピークをいくつか越えていく事になる。


そして8峰《ピラミッドピーク》到着!!


天候 そして今の自分のスキル 体力を考えると

今回の登頂率は50%と踏んでいたが

もしやいけちゃうんじゃないかという期待が、、、

その後 幾つかの小ピークを越え

気づけばチャンピオンピークまでもクリアしていた。

そして

いよいよ西穂すぐ手前の鞍部まで来てしまった。




軽く休憩をとり

いよいよ本丸=西穂高岳にアタック開始だ!

クライムオン!!!

かなりの急斜だか基本の三点確保でややトラバース気味によじ登る。

大丈夫

ホールドはたくさんある。

焦らず 慎重に一手一手先を読んで確実に。。



山頂目指して少しづつ少しづつ登っていく。

少々ガスも出始めルートも手探り状態となる為体力的にも精神的にもかなりキツイ、、

が ここまで来たら突き進むのみ!!


そして

、、、、、、、

、、、、、、、

AM6:25 到着!!

ようやく主峰をとらえた!

西穂高岳(2909メートル)登頂。

相変わらず煽るような強風。

気温もかなり低い。

こみ上げる感情。

一人ガッツポーズをきめ辺りを見渡す。

一面に広がる雲海の中に頭を突き出す槍の矛先。


360°の大パノラマの絶景



数年前に登った奥穂 吊り尾根 前穂 そしてジャンダルム。。。

写真では伝わりにくいこのダイナミックな絶景は

この美しくでっかい景色は恐怖と苦しみを乗り越えてきた者だけが見る事のできる景色である。

こんなしんどくて危険な遊びなんてくだらないと思う人もいると思う。。

しかし

自分にとってはバーチャルや利便性に溢れたこの世界で、いとも簡単に手に入ってしまう

薄っぺらい喜びとは全く違う本物の感動と喜びなのだ。

今回のこのミッションもまた

一生忘れる事のない自分の中の宝物となるだろう。



滞在時間 約10分ほどでもと来たルートで下山した。

これから

西穂へアタックする幾つかのクライマーのパーティ達とすれ違う。


やっぱり北アルプス最高〜!!

間も無く

北アルプスのこの辺りも真っ赤な紅葉に染まるだろう。。

来年もきっとまた来るからな!

たくさんの感動をくれた北アルプス。

厳しく

美しい大自然

お世話になった西穂山荘スタッフの皆さん

山荘で出会ったクライマーの皆さん

本当にありがとう!!



FIN

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